ちろうのレイブル日記

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キングオブコント2017が良かった(にゃんこスターが最高だった)

キングオブコントを見た。一応お笑いヲタとしてメジャーどころ賞レースもの(M-1グランプリキングオブコントR-1ぐらんぷりTHE MANZAI)は全部見るようにしている。あと特番のエンタの神様、ENGEIグランドスラムあらびき団は録画予約を忘れない限りは見ている(ある時期は唯一のネタ番組とも言ってよい「オンエアバトル」が終わってしまったのが悔やまれる。僕のお笑い好きはオンバトとともにあった)。

最近の賞レースでは去年のR-1ぐらんぷりのザコシショウ優勝が感動的だったけど、今回のキングオブコントはそれ以上の感動だった。その理由はにゃんこスターの活躍と、かまいたちの優勝。

かまいたちって関西ではレギュラー番組を何本も持っている売れっ子なんですね。関東と関西ってやっているテレビ番組が違うからそこに断絶があるよね。僕はかまいたちが昔から(鎌鼬時代から)大好きなので、テレビで日常的にかまいたちが見られる環境が羨ましい。このキングオブコント優勝を機に全国的にテレビに出て欲しい。

そして何といってもにゃんこスターが最高だった。なんでも結成して5ヶ月で、決勝進出者としては史上最速ということがプッシュされていたから、さすがに僕でもその名前を知らなかったけど、ようよう調べてみたら、元々別のユニットで活動していて、このキングオブコントにノリで出場してみて、調子良く勝ち上がっていったのでコンビで本格的にやっていこうということになったらしかった。他にも、史上最年少、史上初女性、所属フリーということが謳われていた。

男の方のスーパー3助さんは元々「アンドレ」というコンビで地下お笑いシーンで活動していて、その時からキ●ガイじみたネタをやっていて面白かった(僕の中では「虹の黄昏」と同ジャンル)。エネルギーに溢れていてめちゃくちゃ面白いのだが、いかんせんキチ●イじみているので、メジャーシーンに出てこられない。そして生で見た回数も数回だし、人柄も知らないので、そんなに好きというわけでもなかった。

その後何年か経って今年、ソニーの事務所の劇場「千川Veach Vびーちぶ」にや団ギフト☆矢野さんを目当てに見に行ったときに、初めて見たのがスーパー3助だった。(良い意味で)バカらしいフリップネタを大声でやっていて、めちゃくちゃ面白かった。何といってもエネルギーを感じた。面白いことをやってくれるという安心感があった(安心感が重要なのだ。ハラハラさせるようでは芸人として致命的)。その時、「あ〜元アンドレの人か」と思った。とにかく芸歴で言ったら充分に長いのだ。

そして女の方のアンゴラ村長は可愛い。そもそもアンゴラ村長ってなんだよ!アンゴラ共和国はアフリカ南西部に位置する旧ポルトガル植民地。首都はルアンダ。名前の由来が気になる・・んでアンゴラ村長ワタナベコメディスクールの出身で20期生なんですね(ちなみに僕は5期生、笑)。しばらくは暇アフタヌーンというコンビでナベプロで活動していた。その後はピンだったりユニットを組んだり、フリーで活躍していた。そして今年からインターネットマーケティング会社に就職している、とウィキペディアで読んだ。兼業芸人とは・・いやはや、現代的ですな・・何しろ早稲田大学卒ですから、学歴は充分。頭が良いはず。

以上がにゃんこスターの紹介・・・とにかく、今回のキングオブコントにおけるにゃんこスターが素晴らしかったという話。とにかく明るいネタだった。これは僕の好みなんだけど、お笑いには「底抜けの明るさ」と「ウザ面白さ」という2つの要素があると理想的なんですよね。「ウザさ」というか。なんかいい言葉が思いつかないんですけど。過剰にウザイ演技をして欲しいんですよ。そこに笑いが生まれる。松本さんは「憎たらしさ」と言っていたけど。そんな感じですかね。元祖ウザ面白いといえば、あべこうじとか、好きでした。

その意味で、ゴリゴリの、ストレートな、ウマ演技をされるとむず痒くなってしまうんですよね。。深刻な状況を作っておくのがフリになるってのはわかるんですけどね。あまり例を挙げるのは良くないけど、ぱっと思いつくのは東京03とかしずるとかかなぁ。さらば青春の光もそんなに好きじゃない(今回の居酒屋のネタは面白かった!)。もちろんそれはそれで価値があると思うのですが。その点、かまいたち山内氏のキチ●イじみたボケと、濱家氏の「ウソやろ?」「こわいこわい・・」というある種スカした感じのツッコミが僕は大好きです。そして山内氏がツッコミに回ることもできる。今回の審査員もツッコミワードを評価していましたね。ボケツッコミが入れ替わってもまた別の魅力があるってのは本当にすごい。あとジャンポケ斎藤は本当に好きです。あの演技力とウザさは最高でしょう。ジャンポケについて言えばおたけのポンコツ押しとかケンカしてるアピールは今後のジャンポケの生存戦略としてどうなんだろうと思います。同じ斎藤で、トレエン斉藤さんは底抜けの明るさがあってやっぱり好きです。とにかく、スカさず、意地悪くならず、明るく振舞うってのが僕の中の理想系なのですね(究極はますおか岡田)。


また話が逸れた。お笑いって「芸人からのウケは良いが、売れない」っていう現象がよくありますよね。めちゃくちゃ面白いんだけど、世に出ない。そりゃ世に出られないだろというなんとなく共通感覚がある。キチ●イを見せるとか。ゴリゴリの下ネタをやっているとか。あまりにも政治的なネタを扱っているとか。いわゆるアングラ芸人だ。そこまで行かなくとも、誰が見てもウケるはずなのにいるのに世に出ないというパターンがある。それは一言で言うと華がないということなのだと思います。「実力は十分あるのに地味で売れていない」という評価を受けていた人といえば、サンドウィッチマンやオードリーなど、最近だとばいきんぐとかが挙げられるのではないか。これらは賞レースなどを生かして何とか乗り越えた人たち。そして乗り越えられず未だにくすぶっていたり、ひっそりと消えていった人達もいる。ザコシショウみたいに振り切ってハマることもある。スギちゃんも長年の試行錯誤を経て、あのキャラでブレイクした(ちなみにここまで全て非よしもと)。

(僕の理想とする)お笑いは、「キ●ガイ性」と「大衆性(=華)」という2つの要素を両立させなければいけない。そこに難しさがあるわけだが、方法論さえわかれば、粛々と、戦略的に、そこを狙っていけば良いのではないだろうか。そして今回それを見事にやってのけたのがにゃんこスターなんじゃないかと思うのだ。

キチガイと言ったって誰でもやれば良いってモンじゃないし、ただのバカじゃできないし、度胸もいるし、変なプライドがあってもいけないし、持って生まれたスキルのような気がする。少なくとも僕にはできない。スーパー3助さんはそれを十分持っている人だった。でもこれを大衆に届けるのが難しい。そこでアンゴラ村長の華が加わった。ある種クセのあるスーパー3助さんの爆発力を翻訳し、増幅し、分かりやすいものにした。もちろんキングオブコント決勝という最高の舞台があった。まさに化学反応だ。終わってみればこんなに分かりやすい話はない。コンビの始まり方がそもそもお試しだったから、気負わずにできたというのも良い方に影響したんだと思う。

そしてアンゴラ村長の存在はアイドルそのものだと思った。アイドルを長年見ていると、まさに持って生まれたとしか言いようがない華というものを感じずにはいられない。美人かっていうとそういうタイプじゃないけど、小さくて丸くてヲタク好み。すでにネット上では「アンゴラ村長 かわいい」という声があふれている。

暇アフタヌーンのネタ:けっこう面白い

そして彼女が縄跳びを長年やっていてインストラクターレベルであり、それをネタに活かしているというのも良いね。まず縄跳びってのが地味だけどニッチなところを突いている。そして、どんな人も特技があるといざというときに役に立つと言うけど、こんなに分かりやすく活かしている例もそうそうないでしょう。特にエンタテインメントにおいては、どんな特技も無駄にならないんだなって言うことの好例だと思った。やるかどうかだけなのだ。

アンゴラ村長は可愛いし、度胸あるし、何より学歴もあるので、クイズ番組でも活躍する画が見える、見えるでええええ!!!!そしてキングオブコントの翌日に、元々所属していたナベプロに、にゃんこスター2人で所属が決まったらしい。しっかしナベプロさん、恐るべき仕事の速さやなあ。


しかしこうなるとナベコメは良い女芸人(ピン?)を輩出してるよ。古くはイモトアヤコ、バービーだし、最近だとやしろ優(7期)、平野ノラ(13期)、ブルゾンちえみ(エンタテインメントカレッジ卒、実質ナベコメ21期)、そしてアンゴラ村長(20期)。石井てる美(11期)は高学歴キャラとしてブレイクするか!?
なーんで女ばっかりなんだろ。やっぱりアイドルの時代なのか、あるいは女の時代なのかな!?