ちろうのレイブル日記

本当によい教育を考えるためのブログです

【18きっぷ】春の西日本縦断ツアーに行って来ました・その4【小倉・糸島編】

2024年3月28日(木)

8:00
小倉で起床。よい天気。

 

グーグルマップで「資さんうどん(すけさんうどん)」を探したら、小倉城に向かう道中に見つけて、行くしかないとなる。今日の朝食はここや。ずっと行きたかった資さんうどん
関西風のやさしい色の出汁、太いうどん。九州のうどんもいいよね。
この店の名物・ゴボ天も食いたかったけど、朝食メニューのコスパに誘惑され、あぶり天とうどんとご飯のセットにする。
肉入りのうどん、あぶり天、一口おかず。充実過ぎる。

資さんうどんの朝食

うまい。通いたい。
歩いて小倉城に向かう。まずは庭園から。無銭で入れるスペースを歩く。
堀の中にin。桜の木がたくさん植えてあるようで、花見のシーズンには市民の憩いの場になっているのだろう。
屋台とかもいっぱいあって賑わいそう。

庭園から眺める小倉城

9:00
小倉城にin。
細川忠興細川ガラシャ明智光秀の娘=キリスト教
巌流島伝説。

最上階にカフェ

最上階にカフェ。めずらしい。


歩いて西小倉駅という駅へ。そこからスペースワールド駅に移動する。なお、この日は移動距離が少なそうと言う目論見で18きっぷを温存する。
目的は八幡地域。つまりは「八幡製鉄所」だ。

 

そもそも八幡製鉄所の現在ってどうなってるの? というところから分かっていなかった。
明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の一角として世界遺産登録されている。
三菱長崎造船所、端島炭鉱(軍艦島)、グラバー園。他にも萩城下町、萩の反射炉松下村塾までまとめられているのが面白い。

明治初期、鋼材の需要の高まりとともに日本国内に製鉄所の建設を決定し、筑豊炭田が近く、陸海の運送に便利なこの場所が選ばれたんですね。

 

スペースワールドというのは、かつて北九州にあった宇宙のテーマパークだそうです。
その跡地に巨大なアウトレットが作られ、ほかにもスペースLABO、いのちのたび博物館、タカミヤ環境ミュージアム(行きたかった!)、北九州市美術館などが密集するエリアとのこと。駅名はそのままなんかーい。
その一角に官営八幡製鉄所の旧本事務所がある。日本の近代化の象徴である八幡製鉄所跡地、見学するしか~と思ったけど、今は新日鉄住金の所有となっている。つまりガッツリ民間企業なので、気軽に入れるという仕様でもないらしい。
それで地元の有志とかとの交渉で、遠くから眺められる展望所というところが作られたのらしい。ということで行ってみる。

八幡製鉄所、旧本事務所

そこにはベンチ・テーブルがいくつかと、謎におっさんが3人くらい常駐していて、ボランティアなのだそうですがいろいろ説明してくれた。「岐阜から来ました」と言ったら驚かれた。


明治日本の産業革命。ドイツの技術を輸入してきたとか。修繕工場は3回にわたって増築されていて、だんだん海外の技術を習得して日本人だけで拡大できたとか、今でも修繕工場として稼働しているとか。遠賀川の水源ポンプも現役だとか。製鉄、反射炉とかの歴史とか。

 

溶かした鉄に炭素が混じっていて、もろくなってしまう。鉄の質を高めるためにこの炭素を取り除かなければらない。それでどうするか、という唐突なクイズをおっさんに出されて「酸素に結合させて二酸化炭素を作って取り出すとか?」と答えたら正解だった。
酸素を送り込んで二酸化炭素にして排出するとのこと。中学理科の知識が役に立った。官営八幡製鉄所の旧本事務所を背景に写真を撮ってもらうなど。

 

1901年(明治34年)に稼働を開始した第一高炉(高炉の寿命はだいたい10年くらい)が、現在も残されている。

スペースワールド駅目の前。1901って書いてある

日本の近代化、産業革命と言ったら公害問題とは切っても切り離せないと思うのだけど、公害のことを展示している「タカミヤ環境ミュージアム」を紹介されたり、門司港門司港レトロとか見たら面白いですよ~とか教えてもらって、行ってみたいなあと思うなどする。門司は・・・復路か!

 

13:20
もっとスペースワールド駅周辺を開拓したかったけど、次なる目的地に行かなければならない。時間との闘い。
移動。次の目的地は糸島市


いゃ博多じゃないんかい、という話なんですが、博多は3回ほど行ったことがあるので(汗)
糸島も以前に福岡遠征の時に、オタ仲間に車で連れてきてもらって、牡蠣小屋で牡蠣箱買い(うまかった)をした思い出がある。とはいえ土地勘は全然なし。

なぜいま糸島かというと、東京時代の某友人が住んでいるから会いに行くというのがまず一つ。
僕のお笑い芸人志望時代の元相方よいこ(現在はYouTuber、「よいこチャンネル」(notよゐこちゃんねる)の登録者はまもなく30万人)、あとその旦那が岩崎さん(通称ハックルさん。言わずと知れた「もしドラ」作者)。
この2人が元々東京に住んでいたんですが、コロナ禍になる直前、2019年あたりに福岡県糸島市に移住していたんですね。このことは僕にも大きな影響を与えていて、自分も2020年5月に東京を離れる大きなキッカケになりました。
そして僕はハックルさんの有料メルマガ(ブロマガ「ハックルベリーに会いに行く」)を2012年から購読し続けている。
よいことは離京以来会えていなかったので、念願叶って会いに行けることになった。

 

そして僕が熱心に聞いているvoicyの某聖丁さん(京都にもセミナーに行った!)の拠点が糸島市であり、かつてラーメン屋をやっていて、そこに行くのが長年の目標だったんですが、こちらは惜しくも2023年12月に閉店してた。。。
これはもうどうしようもないことなんですが、行けず終い。もはやただの聖地巡礼。でも良いのさ。空気感を味わうだけでも意味があるから(聖丁氏にアポするほどの勇気はない泣)。

 

14:20
筑前前原駅に着。初めて知ったけど、糸島駅っていう駅はないのな。中心となる駅が筑前前原(ちくぜんまえばる)。
よいことハックルさんが駅に迎えに来てくれた。
すぐに車でハックルさんが熱心に庭造りをしている場所を見せてもらった。
かなり本格的だった。僕は素人だからよく分からないけど、植生って割と管理できるものなんですね。土を整備・支配するのだ。
たとえば僕の親は畑で野菜を作っているけど、特にケアをしていないからとんでもない雑草が生えてくるんですね。これは何の対策もしていないからなのだという。
将来は庭造りや畑作りをしたいから、土と再生に関する本とかをオススメしてもらった。勉強したい!

 

その後、ハックルさんオススメのカフェに連れて行ってくれるという。願ってもないことでありがたい。
車の中でも、世の中とか人間社会とか自然の再生とか教育とか資産運用とか、ブロマガで気になっていることとかもいろいろお話ししてもらって、貴重な時間になった。
んで西の方向に延々20分くらい行ったところのおしゃれなカフェーにin。

コーヒーとケーキをごちそうになりながら色々おしゃべり。

おしゃれなカフェーでケーキとコーヒー

集合写真

めっちゃレアなサインももらった(笑)

ハックルさん、よいこさん、ありがとうございました。


17:00
たっぷり話し込んでこの時間。
筑前前原まで送ってくれると言うが、もうずいぶん西(佐賀寄り)に来ているので、最寄りの駅で降ろしてもらうことにする。
それが「福吉」という駅。ここから30分も西方向に移動すればあっという間に佐賀・唐津に着いてしまう。
しかしここでとんでもない罠が待ち受けているとは、誰も知るよしもなかったのだ。。。

 

電車は1時間に2本程度しか来ないけど、まあ良いだろう。
んで待っていたら電車が来ない。定時を過ぎても来ない。延々来ない。来ないにしても限度があるやろ。
雨模様でだいぶ風が強いなあとは感じていたが。1時間を超える。興奮した身体が冷え込んでくる。


んで改札横の小部屋にいる作業着のおっさんに聞いてみる。
「電車来ないですね~」
そもそもその人たちもJRの人じゃなくて、電気工事をしている人だった。無人駅だと言うことをそのときに知る。
「この辺は風が強いと電車止まるよ~」

いゃ電車止まるじゃなくてね。止まったら困るわけでね。じゃあ僕はどうやって移動すれば良い? この辺境の地で。
駅はバス停にもなっていたけど、バスも来ない。一本も来ない。永遠に。永久に。

 

まあここでまっとうな社会人ならタクシーにでも乗れば良いんだろう。タイムisマネー。
強メンタルの持ち主ならヒッチハイクでもすれば良いのだろう。車通りは多い。
そのどちらでもない僕は詰んだ。完全に。
というのも、同じように駅で1時間以上待ち続けている冴えないおっさんとか中学生くらいの少年とかがぽつぽついるのだ。仲間がいる。んで待ちきれずに帰っていく人も。彼はどこに帰るんだろう。


ときどきアナウンスが聞こえるけど音量が小さすぎて聞き取れない。設定がおかしい。
まあ電車は止まっています的なことなんだろう。
1時間半くらい経って、貴重な時間が・・・こりゃ夜は寝るだけかな・・と絶望しているときに、唐突に電車が来る!
滑り込む。


ようやく移動できると安堵するも、この先の駅でもやたらと停車時間が長い。海沿いを走って、佐賀県に入って、虹ノ松原駅(今回の目的地の一つ!)の手前あたりで止まる。エンジンも完全に止まって静寂に包まれる。日は完全に落ちた。

 

アナウンスによると、
強風で長時間電車が止まっていたから線路上にものがないか確認しないといけない。
その確認をする人員がいない。
いまその人員を手配中。
その間も完全にエンジンが落とされて静かな状況。最後尾車両だったからなにやら無線のやりとりが聞こえきて
「乗客50名ほど」「こちらは17名」「タクシー相乗り」「タクシー何台」みたいなフレーズも聞こえてくる。
さらに1時間くらい経って、人員が確保されました、確認作業中、確認作業が終わり次第~~のアナウンス。

んでようやっと動き始める。
もう今夜の宿を検討しなければならない。
んでグーグルマップで見つけたのが唐津駅の手前、和多田駅と言うところから徒歩15分ほどの漫画喫茶。
「フリースペース唐津店」というところに目星をつける。

 

20:20
和多田駅着。
多分だけど、30分ほどで移動できる距離に3時間半くらいかかったんだと思う。
完全に暗くなって雨も降っている中、無人駅である和多田駅を飛び出す。
雨。真っ暗。知らない場所。このときばかりは生きて帰れるか不安になった。

 

暗闇の中をさまよって幹線道路に出ると文明の明かりが!
これなら死ぬことはない、と思える。光って、だいじ。
目的の店を見つけるが、その隣に「スシロー」が鎮座している。ありがてえ。今夜の飯にありついた。

唐津でスシロー。文明の味がした。

時間調整のために1時間ほど休む

 

22:00
「フリースペース唐津店」に9時間2000円でin。
やっぱりフラットシートは落ち着くなあ。
とはいえPCをちょこちょこいじってからは、漫画とかを読むことなく寝ちゃうんだけど。

夜の観光どころではなかった。。。18きっぷの貧乏旅行にはこういう困難もつきものなんだろう。
明日は7時起き。朝から虹ノ松原を散策や!

 

(次回に続きます。)