ちろうのレイブル日記

本当によい教育を考えるためのブログです

ホリエモン万博「ホリエモン×ハックルさん」の対談を見てきた

2月3日(土)、六本木の街をジャックして開催されたホリエモンのフェス「ホリエモン万博」を覗いてきた。といっても見てきたのはホリエモン×スペシャルゲストの怒涛の講演会」の一部だけ。そのラインナップは
菅本裕子
・中島聡
古市憲寿
鈴木おさむ
・加藤順彦
岩崎夏海
乙武邦洋
というもので、一人約30分ずつ、ホリエモン寺田有希さん、あと男の人一人をホスト役に、ゲストが順番に入れ替わっていくというスタイルだった。

さらにはこの中のハックルさんこと岩崎夏海さんしか見てないのでそのレポ。

ハックルさんは今、児童書の出版社であるところの「岩崎書店」の社長もしているので、その立場の話から。会社の売上の4割は図書館向けで、レガシーな世界がある(詳細は割愛)。絵本は電子書籍化ができない(向いていない)。などなど。

日本人は皆、日本が貧しいということに気づいていないという話(ラーメン安すぎ問題)。格差の話。少子化の問題。労働人口が減って現役世代の負担が増えるということはもちろんだが、生活保護の観点で、シングルマザーが生活保護をもらう(またそれを周りに勧める)というケースが増えているのだとか(子供を産んでくれた人を助けなければいけないという見えない圧力)→社会保障費が増大。そのような思わぬ弊害も生まれているという話。しかしホリエモンは「そりゃそうでしょう」というような、少子化とか別に問題じゃないというような反応。疲れているのか途中までほとんどしゃべらないっていうか全然興味ないというような感じだった。

最後の10分で教育の話題になった。

ここでは教育に関してはこういうものをしたいという思いはあるものの、両者それぞれ方向が違っていて面白かった。
ハックルさんは「場所が大事」だと言う。つまり同じ空間を共有するということ。
ホリエモンホリエモンイノベーション大学校のような「オンラインサロンで十分」だと言う。むろん、月一くらいのペースでオフラインもしつつ、ということだったが。
ハックルさんは「勉強、特に歴史が大事」だと言う。
ホリエモンは「勉強(歴史)なんか要らない」とでも言いたげだった。

両者の発言をそこそこウォッチしている僕にとっては、まあ何となく言いたいことはわかるけど、コレを深堀りしたり共通項を整理していく時間はとてもじゃないが10分では足りなかった。

要するに自分が管理するコミュニティの規模感と精度(成功率・歩留まり)の違いではないかなと思った。空間(教室)を作るとなればその規模には限界があるが、しっかり目が届くから精度を高めることができる。オンラインサロンなら規模の制約がなく、母数が増えれば良いものが勝手に出てくるでしょという発想なのではないか。現にホリエモンサロンにはいろんな企画が走っているけど中にはよく分からない(グダグダやっている)人たちもいて放置しているって言ってたし。

ちなみに僕は自分で学習空間(寺子屋・私塾)を作りたいと思っているくらいなので、完全にハックルさんに与する。僕はやっぱり空間を共有する、顔を合わせるという効果を信じているので。オンラインこそ変な奴がわらわら入ってきそうでイヤだ。効率はいいんだろうけどね〜(集客においても集金においても)

あるいは、ダメなヤツはダメなままで良いと思うか、少しでもダメなヤツを無くしたいと思うか、の違いみたいな。
ホリエモンは「子どもにスマホ与えれば一丁上がり」だというのだけど、スマホだって使うのにリテラシーが要るでしょう。学校の勉強が全然できない奴はそれはそれでイイのだが、ソシャゲ厨みたいなものになってしまうのは本当にヤバイと思う。んでダメな人間がスマホを与えられたらかなりの高確率でそうなる。ひろゆきも「スマホじゃなくてパソコンを使わせるべき」って言ってたし。ただ、ホリエモンも学校を作りたいと言っていて、その形態は面白かった(割愛)。

そんなことを考えながら聞いていた。

イベントの構造上の問題について。会場は広くて綺麗で相当金がかかっていたのだが、驚くほど客が入っていなかった。ゲストは面白い人が続いているけど、やはり一人あたり30分というのは短くて、これから面白い話になっていくというところで終わってしまったんじゃないだろうか。それぞれのゲストのファンにとっては物足りなさが残り、興味が分散してしまった印象。風呂敷広げすぎ問題。