ちろうのレイブル日記

本当によい教育を考えるためのブログです

【ちろう旅】五箇山、東尋坊、敦賀、彦根、関ヶ原を周遊する【中編】

9月30日(土)
7:00
起床。朝の散歩に気比の松原。なんて優雅なのだろう。
敦賀湾最奥部に広がる気比の松原は、白砂青松の景勝地で、日本三大松原のひとつに数えられ、国の名勝にも指定。かつては氣比神宮神苑でしたが、織田信長によって没収され、江戸期には小浜藩の藩有林となっていました。アカマツクロマツが入り混じる風景は約40万平方メートルにも及び、季節ごとに変わる美しさで、訪れる人の目を楽しませてくれる、とのこと。
砂浜では朝から釣りを楽しむ人たちがいたり、犬の散歩をしている人もいる。公衆トイレで盛大に朝のピーをさせていただき、至れり尽くせり。気持ちのいい朝が、始まる。

気比の松原

朝からこんなところを散歩できる贅沢

8:00

本日のメイン行程は「人道の港 敦賀ムゼウム」と「敦賀市立博物館」。
より開館が早い敦賀ムゼウム鍵開け(9:00)を目指す。
車での移動を極力減らしたい(歩きたい)ので、駐車場探し。そうしたら次の目的地である敦賀市立博物館の前に、これまた無料の「博物館通り交流広場駐車場」というものを見つける。とにかくどこもかしこも止め放題なのだ。敦賀って車社会なん?

 

敦賀港の脇、金ケ崎緑地あたりまで約1キロか。ちょうどよい。商店街をプラプラ歩いて気比神宮を散策。厳かな気持ちになる。松尾芭蕉先生の像にご挨拶。売店がまだ開いてなかったから、帰りに寄って絵馬を購入しなければ。
さらに北のほうに向かっていくと、広場、公園、赤レンガ倉庫などが見えてくる。
いまグーグルマップを見てたら「杉原千畝夫人・幸子氏来敦記念の植樹」なんてのがあるやん・・見逃した。
金ケ崎緑地を散策。休憩所を物色。何故かYOASOBI「アイドル」が流れている。

 

敦賀ムゼウムの建物の前で鍵開け待機。

人道の港 敦賀ムゼウム

9:00
開館とともに突入。
ますはシアターで10分ほどのムービーを見る。ポーランド孤児、ユダヤ人の大きく二本立て。
1920年代のポーランドロシア革命の動乱で、シベリアで家族を失った孤児がやってきた。第1次の375人は東京、第2次の388人は大阪に滞在して治療を受けるなどし、米国や英国を経由して国に戻った。
1940年代には、杉原千畝先生が発行した「命のビザ」でヨーロッパから逃れてきたユダヤ人を受け入れたという歴史がある。
ロシア(ウラジオストク)からの船の玄関口になっていたからだ。

 

地図で見ても、ヨーロッパからウラジオストクまでを移動するってとんでもない距離で気が遠くなるのだけど、その電車には乗れたんやなあとか、シベリア鉄道ってあらためてとんでもねえなって思う。
1891年に建設を開始して、全線開通したのが1916年とのこと。産業革命の象徴、人類の発展には欠かせない鉄道の敷設なわけですが、そういえば進撃の巨人でもエレンたちが鉄道をカンカン作ってるシーンがあったなあとしみじみ。
ちな、ポーランド孤児は半日かせいぜい1泊しただけで、東京・大阪に向かったらしい。

1940年ごろの、当時の住民の「ユダヤ人目撃情報」が面白かった。
外国人が集団でいて、印象に残った。変わった人たちだなあと思った。
当時、敦賀港へ入ってくる外国人はりっぱな服を着ていたので、哀れな感じがした。
おじいちゃんに「ユダヤ人と言って、国のない人たちだ」と教えてもらった。
近所の銭湯がユダヤ人たちに無料でお風呂を使わせた。
垢だらけの汚い外国人が入ったお風呂だから、気持ち悪くてしばらく入れなかった、清掃日が設けられて数日使えなくなった。
ユダヤ人にリンゴをあげた少年(有名な話)は自分の兄だと思う。実家が果物屋だったから、あの時代の中では果物が豊富にあった。


ユダヤ難民から買い取った腕時計というのが展示してあって、これは貴重だなあと思った。
持ち物を売って少しでも食い物を買おうと、貴金属店に持ち込んだものらしい。
ロシアを走る電車の中でも金品を没収されたみたいだから、隠し持ってきたのかなあ、とか。
しかもそれが、日本の戦災も免れて残っている。


11:00
敦賀湾を一望する小高い山にある金ヶ崎城跡。様々な時代の逸話がありますが、 平安時代末期、治承・寿永の乱(源平合戦)の時代に、平通盛が北陸で勢力を持つ木曾義仲に対抗するため城を築いたのが最初と言われています。南北朝時代の延元元年(1336年)、恒良、尊良両親王を守護した新田義貞が足利軍と戦った古戦場として知られ、戦国時代には、織田信長が越前朝倉攻めの際に浅井長政に裏切られ、決死の撤退戦を強いられた「金ヶ崎の退き口」において、窮地を救った明智光秀豊臣秀吉の殿(しんがり)の地としても知られています。

 

金ケ崎城跡、金崎宮(かねがさきぐう)金崎古戦場などをめぐる。
正直自分は戦国時代の話はぜんぜん分からないのですが、古戦場記念碑などを見てなんか戦いがあったんだなあとしみじみする。

小高い丘の上の古戦場後から、さらに「展望台はコチラ、900m先」みたいな看板を見る。う~む、ここから1キロ弱かあとか思いながら、行き止まりまで行って確認したいという欲が出る(宝箱があるかもしれない)。ということで先の見えない階段をぐんぐん上る。

 

地元でも有名なトレッキングコースになっているらしく、これが延々終わらない。階段の先が見えない。これどこまで行くの?と不安になる。ひーひー言いながら「(日本百名山を独り歩きした田中陽希さんの)グレートトラバースはこんなもんじゃねえぞ!」と自分を奮い立たせる。

 

そうして開けた場所に出る。天筒山展望台というものに出る。調べたら標高が171m、57段の階段。
海岸(海抜0m)からだから、ずいぶん遠くまで来たものだ。唐の最上階まで登って敦賀湾を見渡す。

敦賀湾を見下ろす

そうして下山でまた悪い癖が出て、違うルートから帰りたくなる。とりあえず見晴らしのいい公園や東屋があって人影はあるのでこちらも散歩コースなのだろうと、グーグルマップを見ながらぐんぐん進んで行く。ただ初めての場所だし、マップも道が表示されないし、どこに降りるのか不安になる。
んでようやっと下界の駐車場に出る。助かった。結局2時間近く山をさまよっていたことになり「俺は福井に来てまで里山を攻めているのかよ」と自らツッコミを入れる。

 

11:00
気比神宮を経由して、お昼どき。商店街の通りで見つけていた「ヨーロッパ軒」を目指す。
ご存じヨーロッパ軒。福井と言えばのヨーロッパ軒。ソースかつ丼のヨーロッパ軒。ケンミンショーで見飽きたヨーロッパ軒。外観がラブホテルにしか見えないでおなじみのヨーロッパ軒。敦賀には4店舗くらいあるみたいですね。
一応過去には来たことがあって、大学時代に部活の仲間と福井に遠征に来た時に行ったかなあ。というわけで約20年ぶり。

 

かつ丼(並)にするか、ミニかつ丼+セット(みそ汁&サラダ)にするかの選択に迫られる。
「ミニは割高だろう」という貧乏根性が出て前者にしたが、正解は後者だった。
米の量がとんでもなくて、食いきれない。満腹になるのがウリのお店だった。それでもカツはあっさりと食えてしまう不思議。 

ヨーロッパ軒のかつ丼 でかすぎる!

12:00
満腹になったところで、敦賀市立博物館へ。とその前に、博物館の前で、敦賀市市議会議員の高木しょうすけさんの連絡所の看板を見つけて思わずパチリ。「大学の陸上部の後輩やん(ただし年上)・・」と思う。

敦賀市市議会議員 たかぎ庄佑さん

敦賀市立博物館はもともと大和田銀行本店の建物を活用した博物館。建物自体が国の重要文化財に指定されている。建設当初は北陸初のエレベーターを備え、レストラン、迎賓館、集会場など、銀行でありながら公共性を兼ね備えた建物だったらしい。街を発展させる礎となったのだろう。銀行の面影がそのまま残っている。銀行の印象しか残らなかった(笑)。

 

13:30
敦賀の街に別れを告げる。原発の街、敦賀。街を出る前に、敦賀半島の先っちょまで攻めて「敦賀原子力館」とか「もんじゅ」とか見たかったけど、今回はそこまでは攻められない。ということで

原子力とエネルギーの遊園地「あっとほうむ」で原子力発電のお勉強。
http://www.athome.tsuruga.fukui.jp/

あっとほうむ

電気ができる仕組みを紹介する簡単なゲームがたくさんある、子供向けの施設だった。
霧箱」といって、放射線を可視化する装置が面白かった。
密閉した容器の中にアルコールの蒸気を満たし、下から冷やすことによってアルコールの蒸気を「霧になりやすい状態」にしている。ここに放射線が通過すると、イオン(電気を帯びた粒子)が発生し、このイオンを核としてアルコールの蒸気が集まって、飛行機雲のような霧を発生させる。そこらじゅうを放射線が飛び回っているということを実感できる。
α波とβ波もしっかり区別できるくらいに違う霧が出来て面白い。不思議な装置を作るものだなあと感心した。
あとは鉱山からウランを取り出して燃料棒の材料(ペレット)に精製するまでの工程の紹介とか。
なんか五箇山で見た硝煙を精製する工程に似ていると思った。

 

館内の入り口では、マインクラフトを使って発電装置を作ろう、みたいなワークショップをやっていて、小学生が楽しそうに参加していた。そんな様子を横目に見ながら、本当に敦賀の街に別れを告げる。

さあ、彦根へ。

 

15:00

これで観光パートは終わり。あとは彦根まで移動して翌日の観光に備える。
彦根に至るまでの国道でいろいろと寄り道をしてしまう。道の駅は塩津街道・あぢかまの里。


今回の道中で山ほど見つけたVドラッグ&ゲンキー。どんだけ勢力争いしているんだよ。ゲンキーで1Lのコーヒーと2Lのジャスミン茶、アイスを買い食い。
本とかDVDとか中古とか買取とかいう看板を見つけると見に行ってしまうビョーキ。あとブックオフを覗かないと気が済まないビョーキ。
セカンドストリートダイソーが隣接している国道沿いの店を見つけて物色。
そんなこんなをしていたら彦根到着が8時30分。

 

21:00
明日の観光に備えて彦根城の近くに陣取りたい。
彦根敦賀と違って、開放的な駐車場はない。彦根城の周辺の有料駐車場は1日で1000円取られる模様。どうしたものかと琵琶湖まで車を走らせて湖岸道路を走っていたら、湖岸駐車場という6台くらい止めれる小さな駐車場を見つける。湖岸に降りれたり、湖を眺められるちょっとしたベンチもある場所。これは良いぞ。
ということで早めの陣取り。真っ暗で琵琶湖が何にも見えなかったけど、ひっそりと就寝。

雨も降り始める。さあ、明日は止むと良いが、果たして・・・

 

(次回に続きます)