ちろうのレイブル日記

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【久々野観光バスツアー】比叡山延暦寺に行ってきました【ちろう旅】

先週に引き続き、久々野観光のバスツアー。どんだけヘヴィユーザーなんだよ・・・
今回は比叡山延暦寺に行ってまいります。
これも関西遠征の際に行ければなあとずっと狙っていたのですが、バスツアーがあるならそれでいいじゃんとなる。


7:00
中山駐車場に集合。朝が、早い・・・

バスの添乗員(おじいさん)が自称歴史オタクで、マイクを延々しゃべり続ける。まあ僕としては楽しい。
琵琶湖は世界で123番目に大きい湖だとか。古さで言うと世界で3番目だとか。
明智光秀は最終的にどうなったのか、いろいろな説があるとか。出家して何とか上人になったとか。


11:00
坂本ケーブル乗り場に到着!
44人の大集団、これ乗れるんか?とか考えてたら、
30分おきの定期便とは違う臨時便を出してくれるとのこと。なるほど臨機応変ですね。

景色も、長さも、日本一の坂本ケーブルカー。

ヴァイオレット・エヴァーガーデン仕様の車両


ヴァイオレット・エヴァーガーデンコラボ。んで社内のアナウンスもCVが担当している。こりゃファンにとってはたまらないだろうなア(映画を録画してるけど見てない泣)としっぽり聞いていたら、

素面なはずなのに(精神的に)酔っぱらっている4人のオッサンが

「こういうの、今どきの。AIの声なんやなア。やっぱ人間味がないよな」

とかガヤガヤ、わちゃわちゃしゃべってるわけ。

まずうるさいし、アニメのコラボなんだから声優がしゃべっているに決まってるやろ!なんかもう田舎の、この世代の、世の中の見えてなさに愕然とするしかなかった。

こうはなりたくない、と思う体験だった。

 

比叡駅に到着。ケーブル比叡駅から琵琶湖を望む。
仏教の総本山、比叡山延暦寺が近い。心なしか、聖性を感じる。

 

比叡山延暦寺は、東棟(とうどう)、西棟(さいとう)、横川(よかわ)の3つのエリアで構成されている。それぞれのエリアへは歩いて移動もできますが、シャトルバスでの移動が一般的、とのこと。今回の散策のメインは東塔。
なんせバスツアーなんでね、時間が限られる。

 

11:30
到着すると、東棟周辺エリアのちょっとした説明、集合時間と集合場所のお知らせがあった後は、皆で延暦寺会館に移動、メシ。
ツアー料金に含まれているけど、たぶん「比叡御膳」という精進料理。2200円。

比叡御膳(2200円)

やっさしい味。肉を食わせてくれって、肉を。

広くてきれいなフロアで、景色を眺めながら。
グループでどんどん座っていくから、人数の多いグループから。最大8人グループ、家族連れ、友達同士、などがいる。空気を読んで、呼び出されるのを待つ。
んで空いたところにソロ(僕とか)を当て込んでいく。んでようよう聞いたらソロで参加しているのが僕含めて3人しかいなかった件について・・・44人中3人かよ。悲しい。

 

13:30
飯を食ったら、自由行動で散策スタート!

マストで見るのは大講堂、根本中堂(こんぽんちゅうどう)。文殊楼はデカい門、巨大な鐘は、50円以上の課金が必要とのこと。行列ができていたし、回避。

 

法然堂では、浄土宗を立ち上げた人でおなじみの法然先生にご挨拶。
阿弥陀堂
法華総持院東塔。
大黒堂

千手観音もいるよ

延暦寺では三塔即ち東塔・西塔・横川にそれぞれ中心となる仏堂があり、これを「中堂」と呼んでいますが、東塔の根本中堂はその最大の仏堂であり、延暦寺の総本堂となります。本尊は薬師如来

根本中堂は10年かけて大改修の最中。完成は令和9年だか10年だか。
外観は布で覆われていて、中も足場が組み放題。段々の屋根の板を張っている最中だが、それを見学できるような仕様。ゆうて日曜なんで職人も休みなのか、誰もいなかったけど。

ある意味、今しか見れない改装中の根本中堂

そしてメインは本堂。

現在の姿は徳川家光公の命で寛永19年(1642)に竣工したものです。ご本尊の前には、千二百年間灯り続けている「不滅の法灯」も安置されています。
建物は国宝に指定されています。廻廊は国重要文化財に指定されています。

火が途切れないように朝夕2回、菜種油をつぎ足し。
ここで油が切れてしまったら、比叡山で学ぶ僧侶がいなくなることを意味している。
油を切らしてはいけない。これがいわゆる「油断大敵」というわけですね。

これが当然のごとく撮影禁止なわけですが。すごーく遠くの方に置いてあって、暗いし、よく見えない。
もちろん万が一、風が吹いて消えてもいけなんで直で見えないように灯篭の中にガードされている。
「どれ? どこの火?」となる。ま、いいんだけど。


東塔エリアを一通り堪能して、集合時間まで40分ほどある。
「駐車場に至る道より先には、基本的に行かないでください。終わりがないので帰って来れなくなります」と言われている。
東塔エリアから出るなということなんだけど・・横川エリアはシャトルバス必須だが、西棟エリアは1キロ先だという情報を得る。東棟エリア門番のおっさんに聞いたら「西棟まで10分」という。

10分で移動、20分鑑賞、10分で帰還。
「これ、行けるくねえ?」となる。

 

ということで、山の中をずんずん進む。といっても砂利で整備されていて、車での走れるくらいのとても歩きやすい道。気分は仏教の神髄を極めんとする修行僧。

親鸞聖人ご修行の地」とか、誰々の修行の地とか、釈迦像とか、そこら中にある。
本当か?と思うけど、さすがは日本仏教の総本山たる比叡の山。

親鸞先生、ここで修業したのかなあ

西棟には浄土院、釈迦堂、椿堂、にない堂。
向かって左が阿弥陀如来を本尊とする常行堂。右が普賢菩薩を本尊とする法華堂。
同形の2棟の建物が廊下でつながり、弁慶が廊下に肩を入れて担いだという伝説が残されていることから「にない堂」と呼ばれている。

弁慶のにない堂

そんなわけでハイスピードで西棟を散策して、バスの駐車場に移動。

14:10
高山に向けて出発。

18:00
飛騨地区に帰還。
お疲れさまでした!

 

 

延暦寺天台宗の総本山。

ここで唐突に仏教の歴史まとめ。

公式に日本に伝わったのは538年。蘇我氏が仏教を受け入れる。
やがて蘇我氏物部氏(廃仏派)を滅ぼして、仏教が日本の文化の中心に。
飛鳥寺、飛鳥文化。聖徳太子の時代の法隆寺四天王寺。十七条の憲法には「篤く三宝を敬え」と。

672年の壬申の乱の後、天武天皇が即位すると、ますます仏教は国家の繁栄を祈る国家仏教になる。
官立寺院として大官大寺法興寺、川原寺、薬師寺の四大寺が作られる。
僧侶は国の組織に所属する官僚のようなものに。
持統天皇の696年には、戒律を守り、修行を積んだ僧侶10名を毎年出家させる年分度者の制度が始まる。
この人たちは国から給料をもらいながら、国の指示に従う国家公務員。
701年の大宝律令の時には、僧尼令(そうにりょう)が制定され、国家によって仏教が厳しく統制されます。
仏教は政治の道具になる。

奈良時代は国家仏教。東大寺と全国に国分寺を作る。
この時代に行基が現れて、僧尼令を破って民間に仏教を伝えて支持を得る。
奈良時代以前の四大寺は、この頃には南都七大寺になっています。
平城京の近くの、西大寺(さいだいじ)、薬師寺、大安寺(だいあんじ)、元興寺(がんごうじ) 、興福寺東大寺法隆寺のこと。

奈良時代に仏教寺院の力が強くなりすぎてしまい、七大寺や国分寺と僧侶の経費が国の財政破綻を招き、道鏡などは太政大臣になり、僧侶が政治に口を出し始める。
それを嫌った桓武天皇は、794年に平安京遷都。奈良仏教の寺院の移転は禁止。リセット。
桓武天皇は、新しい国家仏教を導入して律令再建を目指そうとして、最澄空海遣唐使で唐に派遣。
帰国した2人が持ち帰ったのが密教。つまりは山での修行(山岳仏教

伝教大師といわれる最澄は、比叡山延暦寺を開き、広めたのが天台宗

 

ようやく出てきた天台宗・・・ちな最澄は、唐で密教を極めることができなかったため、密教を極めた空海真言宗におされたり、再度唐に渡った弟子たちが分派したりといろいろありますが、割愛。
つまりは最澄空海ってのはライバル関係なのかしら。

 

まあそんなわけで、ここが天台宗の総本山と言われても、「ここが天台宗の総本山かあ」という以外の感想がない。
難しすぎる・・・
んで鎌倉時代になって出てきたのが浄土宗、浄土真宗禅宗臨済宗です。
法然上人が浄土宗を興し、それを深化させて弟子の親鸞聖人が浄土真宗を明らかにする。
禅宗では、栄西臨済宗を伝え、道元は宋の如浄から曹洞宗を伝える。


図書館で「仏教の歴史」とかの本を借りてみたくなりました。
(あとは中田あっちゃんのYouTube大学動画とかね)


そういえば帰ってきてから、大津在住の友人に「比叡山延暦寺で仏教の神髄に触れてきたわ」と報告したら、「比叡山にはよく登る」と言っていたから、やっぱ地域住民に親しまれていて小学生が遠足とかにも行く場所なのかなあと思ったら
「関西のトレイルランナーにとってはいい練習場所って認識」とか言ってて吹いた(笑)

 

今回は東塔と、ぎりぎり西塔を攻略したものの、横川は手付かずだったけど、まあこれで比叡山延暦寺は満喫したかなあと思った。
ところが後で調べたら、坂本比叡山口駅というところからケーブル坂本駅に至るまでがメインストリートになっていて、日吉大社日吉東照宮など見どころも沢山ある。しかもケーブルカーを使わないで登山・山越えルートもあるらしいということで、これは改めて比叡山に対峙しなければならないという想いを強くする。
山を越えて向こう側に降りれば京都が待っているぞ。
琵琶湖疎水の旅も待っているのに・・もはや関西に住みたい。