ちろうのレイブル日記

本当によい教育を考えるためのブログです

健康に生きたければ高タンパク・低糖質食・鉄分補給が大事

『うつ・パニックは「鉄」不足が原因だった』(藤川徳美)という本が素晴らしすぎた。 メンタルヘルスについて、かなり有効だと思われる知見が書いてあったので、共有するためにもブログを書く。

 

うつ・パニックは「鉄」不足が原因だった (光文社新書)

うつ・パニックは「鉄」不足が原因だった (光文社新書)

 


一言でいうと、うつやパニック障害について、食事療法(具体的には糖質制限+高タンパク質食+鉄剤投与)がかなり有効だというお話。

 

鉄分が足りているかという指標となるのがフェリチン値。これは鉄を貯蔵しているタンパク質。血液中の鉄分がなくなったときに、フェチリンに蓄えていた鉄分が放出される。鉄の貯金額みたいなもの。この値の正常値が日本では低く設定されている。男性は21~282、女性は5~157が正常とされているが、欧米では100以下は鉄不足だとされる。

 

うつやパニック障害で著者の精神科にかかる患者の数値を調べると5以下が多いとのこと。これは危機的に低い値。女性は特に月経、妊娠出産で大きくフェリチン値を減らす。欧米では100以上が正常とされていて、40以下は妊娠を控えるように言われる。妊娠すると胎児にフェチリン値で50に相当する鉄を持っていかれるそうだ。それなのに3とか4とかってヤバすぎでしょ。

これが5でも正常値の範囲とされる日本は異常である。


タイトルとしての引きは強いが、むしろ医学会が抱える問題の告発という部分がむしろ重要であると思った。医学教育では、栄養学や食事指導について教えないので、医師がこの質的な栄養失調について知らないというのです。いかにも時代遅れ、古い業界ではありがちなことです。

 

たとえばこんな症例を紹介している。

30代後半の女性、もともと肉が苦手で、米ばかり食べていた。パニック障害。それで当時通院していたメンタルクリニックでフェリチンを測定したところ5という低い値。それで主治医に鉄剤を処方してもらうように頼んだところ、「エビデンスがない」とういう理由で処方してもらえなかった。

 

それで筆者のクリニックで受診。高タンパク・低糖質食の指導と鉄剤の処方。1ヵ月ほどでかなり元気になり食欲が回復。1年で完治したそうです。

 

欧米の基準で低すぎるとされているフェリチン値5で、鉄剤を投与しないとか、その医師は鉄不足を解消しようという気がないというしかない。これはひどい話です。

 

筆者はもう医学論文には新しい知見は少なくて、一般書の方がよほど有益な情報が多いと言います。もちろん一般書には怪しい民間療法、明らかに危険思想なものも散見されます。だけど事実として新しい療法(抜本的な栄養療法)があり結果も出ているにもかかわらず、医学会で認められるには30年はかかるだろうと言います。どんな業界でもパラダイムシフトが定着するには時間がかかります。そんな時間を待っている暇はありません。

 

医師は医学部で「栄養学」をほとんど習わない。栄養学を知らないのに「減塩指導」や「カロリー制限」をしている。
一方、管理栄養士は「古典栄養学」を学んでいる。理論には基づかないカロリーベースで栄養指導をしている。

 

これから先の、新しい医療には「分子栄養学」が必要だと言います。身体と栄養素との関係を、生理学的、分子生物学的に研究するもので、栄養素の不足が身体の不調を引き起こすと考える。

 

鉄不足を放置していながら、延々と向精神薬を処方するとか、搾取としか言いようがありません。
医療界と製薬会社との関わりも相当闇を抱えていますからね・・それをクリーンに変えていこうとやっている暇はない。まず自分自身、目の前の人を救わないとどうしようもないでしょう。


統合失調症は「鉄・タンパク不足+糖質過多」が原因である可能性が非常に高い。気になる方は、コメやパンを食う量を減らして、肉や魚や卵を食い、鉄、ミネラル、ビタミンなどのサプリを摂ってみましょう。劇的に良くなる可能性があります。
MSC食(ミート、エッグ、チーズの頭文字)という名称があるそうです。


僕はADHDとか自閉とかアスペルガーとか統合失調とか何とかかんとか、増えてきているらしい(アレルギーも?)が、栄養状態(食事マネジメント)に原因があるんじゃないかと思っています。ファストフードが蔓延しすぎた。本書でも、母親が第三子を産むときにパニック障害を発症し、フェリチン値は4以下。第三子も言葉の発達が遅れ、自閉症+多動と診断されたという症例を紹介しています。そしてこれも鉄剤投与+タンパク質を摂るようにして改善。

 

過食症(肥満)の原因も鉄不足だと言います。

 


イクラスな人ほど、オシャレでお高く止まった野菜食っている。ステーキをライスなしで食っている。それで良いのだ。結局、経済的に余裕のある人しか健康的に過ごせないという、あまりにも残酷な現実がそこにはあるのかも知れませんね。


あと脂質も大事。「脂=太る」「脂=健康に悪い」みたいに考えている人が多いような気がする。何でそうなるのかが理解に苦しむ。太る原因はいつだって糖質(炭水化物)だ。脂は必要以上に吸収されないで排出されるし、3大栄養素の中でも2トップに入る重要な栄養素だ。僕はラーメン屋で可能なら必ず「油多め」「背油追加」をするし、この前「いきなりステーキ」で「脂身多め」とオーダーしたら本当に脂身が多くてさすがに気持ち悪くなった。泣
とはいえドヤ顔で「脂身抜きで」とかいう人を見ると、痛々しさしか覚えない。

筆者によると、バターを一日平均40~50g摂取したら、日中まったく空腹にならなかったとのことだ。糖質がなくとも脂がどんどん燃えるんだと思う。糖質を取らなくて済む。こりゃあ痩せますね。僕自身はいま、別段痩せたいという状況じゃないので良いんですが、もし太ってきたら積極的にバターを取ってみたいと思います。

 

皆さんも参考にしてみてください。

 

●まとめ

・欧米を中心とした他国では、鉄分補給対策がある。(小麦に鉄を混ぜたりしている)
・日本人女性の99%は鉄不足である
・日本人は全員、タンパク不足である。(欧米人は日本人の3倍肉を食っている)
・日本人は全員、ビタミンB1不足
。日本人は魚を良く食うので、オメガ3系の油は取れている(欧米人は不足しがち)